家族信託活用事例:一人暮らしの自分の面倒を見てくれた甥に財産を渡したい

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家族信託活用事例:一人暮らしの自分の面倒を見てくれた甥に財産を渡したい

Aさんは単身者です。高齢になり、一人暮らしだと不便が多く、近くに住む甥夫婦が、Aさんの面倒を見てくれており、とても感謝しています。

三男Cはすでに亡くなっておりAさんは、自分が亡くなったら財産はすべて甥夫婦に渡したいと思っていますが、その代わりに今後も面倒を見てほしいと思っています。

最近、物忘れも増えたようで体調にも不安があるため、早めに手続きしておいきたいと思っています。

【問題・リスク】

①認知症になってしまったら、口座からお金をおろすために成年後見人が必要になる。しかし、成年後見人は家庭裁判所が選任するため、誰が選任されるかわからない。

②Aさんが亡くなった場合の相続人に次男Bも含まれ、もしBさんが先に亡くなっており子供がいた場合、遺産分割協議に加わることになり、全員が合意しないと前に進めない。

 

【問題・リスクに対する要望】

①甥夫婦に今後も面倒を見てもらいたい。

②甥夫婦に自分の財産を渡したい。

【解決策】

<家族信託設計概要>

委託者:長男A  受託者:甥X  受益者:長男A  信託財産:不動産、現金  信託契約終了事由:長男Aの死亡

信託財産(不動産、現金)を甥に信託します。

そうすれば、認知症になった後でも、生活費の引き下ろしや自宅の修繕が必要になったときなど甥が対応することが可能です。

また、Aさんが亡くなったとき、信託契約に従って、残った財産を甥に確実に渡すことができます。遺産分割協議をする必要がないため、スムーズに財産承継ができます。

さらにもう少し踏み込んだお話をすると、信託契約後も年金はAさんの個人口座に入るため、Aさんの個人財産とみなされます。

したがって、Aさんの財産をすべて甥に渡したいのであれば、信託契約の締結とともに、信託財産以外の財産を相続させる内容の遺言を作成しておけばカバーすることができます。

 

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